【1月21日 AFP】20日、イラクで自動車爆弾などが相次いで爆発し、少なくとも50人が死亡した。大部分はイスラム教シーア派の聖地カルバラ(Karbala)で発生した2件の自動車爆弾の爆発による犠牲者。大規模な攻撃はここ3日で3度目。

 シーア派信者が崇拝する7世紀の殉教者、イマーム・フセイン(Imam Hussein)の命日から40日目にカルバラで行われる「アルバイン(Arbaeen)」と呼ばれる宗教行事に参加するため、大勢の信者が同地に向かっていた。爆弾攻撃はこれらの信者を主な標的にしていた。カルバラ県議会議長によると、爆発物を積んだとみられる車2台が20分の間隔で相次いで爆発した。

 内務省関係者によると、同日これより先、シーア派信者で混み合ったバグダッド南部のラシード(Al-Rasheed)野菜市場で路肩に仕掛けられた爆弾が爆発し、1人が死亡、9人が負傷した。イラク中部の町でも同様の爆発が発生し、1人が死亡、3人が負傷した。

 前月の新政権樹立以来比較的落ち着いていたイラクの治安は、一連の攻撃により再びぐらつき始めた形だ。(c)AFP/Abdelamir Hanoun