【1月10日 AFP】チュニジアで8~9日の両日、失業増と食料価格高騰に抗議するデモ隊が治安部隊と衝突した。同国内務相は9日、治安部隊との衝突で14人が死亡したと発表したが、野党は衝突による死者を「少なくとも20人」としている。

 衝突は同国中部のタラ(Tala)とカスリーヌ(Kasserine)で発生した。多数の重傷者が出ているとの目撃証言があり、死者が増える恐れもある。

 チュニジアの各政党は、同国のジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)大統領に迅速な対応と、警官隊に発砲をやめさせるよう求めている。チュニジア政府は、失業増に対する抗議デモは合法であるものの、公共施設の破損行為は認められていないと述べた。

 この地域では前年12月中旬から食料価格高騰と若者の失業増をめぐる抗議デモが起きていたが、今回の衝突はこれまでで最も大きなものとなった。(c)AFP