【11月25日 AFP】ナチス・ドイツ(Nazi)の強制収容所があったポーランド南部のアウシュビッツ・ビルケナウ(Auschwitz-Birkenau)博物館が25日から、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)に関するオンライン通信教育講座を開設する。「死の収容所」に関する誤った情報を正すことなどが狙いだ。

 博物館の24日の発表によると、講座は2部に分かれている。1部では、第2次大戦中にユダヤ人600万人が犠牲となったといわれるナチス・ドイツによるホロコーストの歴史を概観し、2部では、ナチス・ドイツが建設したアウシュビッツ・ビルケナウ収容所の歴史に焦点を当てる。

 この悪名高い収容所では、ユダヤ人100万人のほか、戦争捕虜となったポーランド人、ロマ人、ロシア人数万人が、ガス室に送り込まれるなどして命を絶たれた。

 25日に実験的に始まるクラスには、受講生80人が登録している。現在テキストはポーランド語のみだが、受講者が広く参加できるよう、必要な資金を集めて英語版も作成したいと博物館側では話している。(c)AFP

【関連記事】
伊ローマ大にホロコースト教育者を育てる修士課程
ナチスの強制収容所とユダヤ人ゲットー、欧州全域に2万か所以上 新調査
『アンネの日記』 時代に翻弄されたフランク一家の未公開文書を公表