【8月26日 AFP】イラク各地で25日、警察署などを狙った自動車爆弾攻撃が相次ぎ、少なくとも53人が死亡、250人が負傷した。

 治安当局によると、爆弾攻撃は首都バグダッド(Baghdad)を皮切りに、10の都市や街で計14回立て続けに発生した。

 中部の都市クート(Kut)では旅券局で自動車爆弾が爆発し、警官15人を含む20人が死亡。バグダッド北東部カヒラ(Qahira)地区では、警察署の前で男が車ごと自爆し、15人が死亡した。

 ヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は一連の攻撃について、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)とサダム・フセイン(Saddam Hussein)元大統領時代の支配政党バース党(Baath Party)の残党のしわざとし、「わが国の治安能力への人民の信頼を揺るがすことを狙ったもの」と、強く非難した。

 イラクでは2か月前から爆弾攻撃が相次いでいる。8月末には駐留米軍が戦闘任務を終えることもあり、イラク軍・治安部隊が果たして治安維持を担えるのか、懸念が高まっている。また同国では、今年3月の総選挙以来、新政府が発足できない状態が続いている。(c)AFP/Salam Faraj