【7月5日 AFP】トルコ政府は5日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)に向かっていたトルコ船籍の支援船をイスラエル軍特殊部隊が襲撃した問題をめぐり、イスラエル側が謝罪しなければ断交も辞さないとの警告を発表した。イスラエル側も謝罪はしないと応じており、両国間の緊張が高まっている。

 トルコのアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)外相は、5月31日のガザ支援船襲撃について、イスラエルが国際調査団の設置を認めるか謝罪しない限り、国交を断絶すると警告した。

 ダウトオール外相は記者団に「(イスラエルには)3つの選択肢がある。謝罪するか、国際調査委員会の設置とその調査結果を受け入れるか、関係が断絶するかだ」と語った。

 一方、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は2日に謝罪しない方針を決めており、イスラエル政府当局者も5日、ダウトオール外相の発言を受けて、イスラエルは自らを守るため、絶対に謝罪しないと語った。

 イスラエル当局者は、AFPに対し、「もちろん、われわれは人命が失われたことを遺憾に思っている。しかし、最初に暴力行為に出たのはイスラエル側ではない」と述べ、「イスラエルは市民を守るため、絶対に謝罪しない」とネタニヤフ首相の方針に沿って語った。(c)AFP