【6月15日 AFP】中央アジア・キルギス南部で起きた民族間の衝突をめぐり、ウズベキスタン政府は14日、避難民が殺到しているキルギスとの国境を閉鎖すると発表した。キルギスでは、政府軍がキルギス系住民によるウズベク系住民襲撃に加担しているとの批判があがっている。

 ウズベキスタンのアブドゥラ・アリポフ(Abdullah Aripov)副首相は、「受け入れのための施設や能力が不足している」ことを理由に、国境の封鎖を発表した。援助団体や国連(UN)は、国境の開放を維持するように求めていた。

 副首相は、ウズベキスタンに対する国際的な人道援助が必要だとの認識を示し、「受け入れ態勢が整えば、当然国境は開放するつもりだ」と述べた。

 衝突発生から4日目の14日も、南部オシ(Osh)やジャララバード(Jalalabad)では衝突が続いており、死者は少なくとも138人、負傷者は1761人に上っている。ウズベキスタン当局によると、この衝突を避けるため最大10万人のウズベク系、タジク系住民が同国に流入しているという。(c)AFP/Matt Siegel