【6月4日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)へ向かっていた支援船団がイスラエル軍に強襲され死傷者が出た問題でイスラエルに対する国際的非難が高まる中、新たにアイルランドの支援船「レイチェル・コリー(MV Rachel Corrie)」が5日にもガザ沖に到着する見込みだ。援助団体では、国連(UN)に支援を求めている。

 アイルランドの支援団体Ireland Palestine Solidarity CampaignIPSC)によると、「レイチェル・コリー」にはデニス・ハリデー(Denis Halliday)元国連事務次長補や、ノーベル平和賞受賞者のマイレッド・マグワイア(Mairead Maguire)氏など、15人が乗船。医薬品や学校教材、おもちゃ、建設用セメントなど750トンを積んでいるが、このうちセメントが純粋な支援物資と解釈されないおそれがあるという。

 ハリデー氏はIPSCを通じて、「目的は挑発ではなく、支援物資をガザに届けることだという点を強調したい。国連に対し、物資の査察とガザまでの護衛、国連代表者の乗船を求めている」と声明で述べた。

 アイルランドのブライアン・カウエン(Brian Cowen)首相は、「レイチェル・コリー」に乗船するアイルランド人に負傷者が出た場合、「最も深刻な結果を招く」と警告している。(c)AFP/Andrew Bushe