【3月10日 AFP】インドネシアのスシロ・バンバン・ユドヨノ(Susilo Bambang Yudhoyono)大統領は10日、訪問先のオーストラリアで、バリ(Bali)島で2002年に起きた爆破テロ事件の首謀者の1人で、イスラム地下組織ジェマ・イスラミア(Jemaah IslamiyahJI)の幹部、ドゥルマティン(Dulmatin)容疑者が、インドネシア警察の対テロ部隊が首都ジャカルタ(Jakarta)郊外で9日に行った急襲作戦で殺害されたことを明らかにした。

 ドゥルマティン容疑者は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)で訓練を受けた爆弾製造専門家で、米政府が1000万ドル(約9億円)の懸賞金をかけて追っていた。

 ドゥルマティン容疑者殺害の報に、オーストラリア政府はインドネシア政府の取り組みを称賛した。インドネシアとオーストラリアはこれまで、イスラム過激派への対応で緊密な協力態勢を取ってきた。ユドヨノ大統領は、治安担当大臣としてバリ島の事件の捜査を指揮していた。

 ユドヨノ大統領は同日、オーストラリア議会で演説を行った。これはインドネシア大統領として初めてで、外国首脳としても5人目となる。(c)AFP/Talek Harris