【3月8日 AFP】アフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領は7日、駐留米軍主導による大規模な旧支配勢力タリバン(Taliban)の掃討作戦で制圧したタリバンの主要拠点、南部ヘルマンド(Helmand)州のマルジャ(Marjah)を訪問し、地元長老らとの対話に臨んだ。

 アフガニスタン軍と米海兵隊、国際治安支援部隊(ISAF)の合同掃討作戦「オペレーション・ムシュタラク(Operation Mushtarak)」は、自治権と引き換えにタリバン戦闘員の投降を促すバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領のアフガン戦略が、8年におよぶタリバンとの戦闘を終結に導くことができるかの試金石とみられており、カルザイ大統領の訪問は作戦成功をアピールするものだ。

 掃討作戦による爆撃跡も生々しく残るマルジャで、カルザイ大統領は長老や住民300人を前に、政府支持を要請した。しかし、住民の間からは、掃討作戦による民間人の犠牲、地元役職者の間ではびこる汚職、外国軍による市民拘束、軍による校舎の接収などについて、数々の苦情の声が聞かれた。(c)AFP/Waheedullah Massoud