【1月10日 AFP】サッカーのアフリカ・ネイションズカップ(アフリカ選手権、African Nations Cup 2010)に出場するトーゴ代表チームを乗せたバスが開催地のアンゴラで銃撃された事件で、犯行声明を出した反政府組織「カビンダ解放戦線(Forces for the Liberation of the State of Cabinda-Military PositionFLEC-PM)」幹部は10日、AFPの電話取材に、アンゴラに新たな攻撃を行うと語った。

 カビンダ解放戦線のロドリゲス・ミンガス(Rodrigues Mingas)事務総長は、アフリカサッカー連盟(Confederation of African Football、CAF)のイッサ・ハヤトウ(Issa Hayatou)会長にカビンダでの試合開催を中止するよう要求したが拒否されたため、攻撃を続行すると述べた。カビンダ解放戦線はアンゴラの飛び地領であるカビンダ(Cabinda)の分離独立を目指す反政府組織。

 ロドリゲス・ミンガス氏は「(攻撃は)続行される。国が戦争状態にあるからだ。ハヤトウが(試合を)中止しないからだ」と語った。「武器による主張は続く。ここはわれわれの故郷であり、アンゴラはそのことを理解すべき時なのだ」

 ミンガス氏はフランスに亡命している。「これは戦争だと、2か月前にイッサ・ハヤトウ氏に警告した。しかし、彼はわれわれの警告を無視した。警告を受け取っていながら、見ないふりをしたのだ」と語った。

 アンゴラ政府がカビンダでの試合開催を求めた理由については、「カビンダが平和であるように見せかけ、投資家を呼び込むというマーケティング上の理由」との見解を示した。

 また、襲撃を受けたのがトーゴの代表チームだったことについては、「トーゴ人を標的にしたのではない。アンゴラ、コートジボワール、ガーナだった可能性もある」と述べ、「死者が出ることは悲しいことだが、過去35年間で多数のカビンダ人が殺害されたのも、また事実だ」と語った。(c)AFP/Charlotte Plantive