【1月7日 AFP】エジプト境界にあるパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza)ラファ(Rafah)で6日、パレスチナ側のデモの後、パレスチナ人と配備されていたエジプトの警官隊が衝突、発砲の応酬となり、エジプトの警官1人が死亡した。パレスチナ人5人も重傷を負った。

 ガザ地区はイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が実効支配した2007年以降、イスラエル政府とそれに協力するエジプト政府によって事実上、封鎖されている。

 ガザ地区にひそかに日用品や武器を持ち込むためにパレスチナ人が掘ったトンネルは数百に上っているが、エジプト政府は地下に遮断壁を建設しようとしており、同日はこれに対する抗議をハマスが呼び掛けたパレスチナ側のデモがあった。

 デモに備えエジプト側は警官数百人のほか、消防車や救急車両を配備し境界周辺の警備を強化していた。衝突はこのデモの直後に起こった。

 目撃者によるとパレスチナの若者約200人がエジプトの警官隊に対して投石したところ、エジプト側から発砲があり、パレスチナ側も応戦し、銃撃戦となった。エジプト側によると死亡した1人のほか警官9人が投石で負傷した。また群衆を散らそうと催涙弾などを使ったハマスの治安部隊により、パレスチナ人15人も負傷した。(c)AFP/Said Khatib