【12月18日 AFP】イラクの武装勢力が安価なソフトウエアを用いて、米軍の無人偵察機の伝送映像を傍受していたと米紙が指摘した問題について、米国防総省高官は17日、問題は修正済みであると述べた。

 この問題は米経済紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)が報じたもので、イラクでイランの支援を受けるシーア派の反政府勢力らが、オンラインで25.95ドル(約2300円)で入手できる「SkyGrabber(スカイグラバー)」などの安価なソフトウエアを用い、米軍の無人偵察機が撮影したライブビデオ映像を傍受していたという。

 報道陣に答えた国防総省高官は、WSJの報道内容が正確であることは認めたが、「それは過去の問題で、すでに対処済みだ」と述べ、偵察機から地上への送信データの暗号化については詳しく触れられなかった。

 また、別の高官は、こうした映像は定期的に暗号化されていたというが、暗号化の詳細については明らかにしなかった。

 武装勢力が偵察機の制御を行ったり、飛行を妨害した証拠はないが、無人偵察機の活動を監視・追跡するのは容易であるというぜい弱性が露見した。

 WSJによると問題は7月、米軍に拘束された武装勢力戦闘員のノートパソコンに、米軍偵察機から傍受した映像が保存されていたところから発覚した。(c)AFP/Dan De Luce