【12月13日 AFP】パキスタンのユサフ・ラザ・ギラニ(Yousuf Raza Gilani)首相は12日、イスラム武装勢力との戦いの主な戦場である、南ワジリスタン(South Waziristan)での同国軍によるタリバン(Taliban)掃討作戦は成果をあげていると語った。

 同国東部の都市ラホール(Lahore)を訪れたギラニ首相は、タリバン掃討作戦は成功だったと述べたが、その後移動した南部の港湾都市カラチ(Karachi)では、まだ作戦は終わった訳ではなく、作戦が成功する可能性は高いものの現時点で具体的な作戦終了の時期を示すことはできないと述べ、発言を若干後退させた。

 武装勢力の多くが南ワジリスタンからオラクザイ(Orakzai)地区など別の地域に逃げ込んだとみられている。ギラニ首相は情報を入手し次第、追撃すると述べた。

 パキスタン軍は今年、タリバンやアルカイダ(Al-Qaeda)などの戦闘員が潜伏するアフガニスタンと国境を接する北西部の部族地域で複数の軍事作戦を行っている。南ワジリスタンでは10月に約3万人のパキスタン軍がタリバンの掃討作戦を開始。その報復としての自爆攻撃などが相次ぎ、7日以降だけで72人が死亡している。(c)AFP