【11月16日 AFP】パレスチナ解放機構(PLO)のサエブ・アリカット(Saeb Erakat)交渉局長は15日、パレスチナ国家の承認を国連(UN)に求める方針を明らかにした。

 アリカット局長はAFPの取材に対し、PLOは、東エルサレム(East Jerusalem)を首都としたパレスチナ国家の承認を国連安全保障理事会(UN Security Council)に求める意向で合意したと語った。1967年の第3次中東戦争(6日戦争)でイスラエルが占領したヨルダン川西岸、ガザ地区(Gaza Strip)、アラブ人が過半数を占める東エルサレムを含めたパレスチナ国家の承認に向けて、欧州連合(EU)諸国やロシアを初め、多くの国々に支持を求めていくという。

 これに対し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、ラジオ放送のなかで、「イスラエルとパレスチナ自治政府の間に和平交渉以外の選択肢はない」と述べ、「いかなる一方的行動も、過去に合意された枠組みを反古にするものであり、イスラエルとしても一方的行動で応じざるを得ないだろう」と警告。「前提条件なしに」和平交渉を再開するよう求めた。 

 アリカット局長による発言の背景には、前年末のイスラエルによるガザ進攻以来、米国が仲介する和平交渉の行き詰まりが続いていることによりパレスチナ人の閉塞感が高まっている現状がある。(c)AFP/Nasser Abu Bakr