【10月15日 AFP】イラク人権省は14日、2004~08年にかけ、イラク国内において戦闘などで死亡したイラク人は8万5000人以上、負傷者も約15万人に上っていると発表した。03年の米軍によるイラク進攻以来、このような公式統計が発表されるのは初めて。

 同省によると、04~08年の死者数は8万5694人、負傷者数は14万7195人となっている。死者数のうち、1万5000人は身元が不明だという。イラクではこの期間、宗派間抗争が相次ぎ、内戦突入の脅威にさらされていた。宗派間抗争で最も死者が出たのが06年と07年で、それぞれ3万2622人、1万9155人となっている。

 統計では、「こうした統計結果が出た背景には、爆弾攻撃や暗殺、誘拐、強制立ち退きなどのテロ攻撃を行う非合法集団の存在がある。多くの犠牲者が出ていることは、法の支配やイラク国民にとって大きな障害となっている」と指摘されている。

 今回発表された統計には、米軍進攻直後の死傷者数は含まれていない。(c)AFP