【10月6日 AFP】パキスタンの首都イスラマバード(Islamabad)にある国連専門機関、世界食糧計画(World Food ProgrammeWFP)の事務所で5日、自爆攻撃があり、WFP職員のパキスタン人4人とイラク人1人が死亡した。事務所は厳重な警備下にあったが、自爆犯は軍の制服を着用して建物内に侵入したという。

 地元警察によると、自爆犯は約8キロの爆発物を爆発させたという。建物への侵入方法などについては現在、詳しい捜査が行われている。

 これまでに犯行声明は出されていないが、イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)による犯行との見方が強い。これは、タリバンの新指導者ハキムラ・メスード(Hakimullah Mehsud)司令官が5日、地元テレビに出演し、8月に殺害された前指導者のバイトゥッラー・メフスード(Baitullah Mehsud)司令官の報復のため、新たな「激しい」攻撃を実行すると語っていたためだ。

 パキスタンのレーマン・マリク(Rehman Malik)内相は、今回の自爆攻撃について、タリバンへの軍事攻勢に対する報復としてタリバン戦闘員が行ったものだとの見方を示した。

 パキスタン国内で国連職員が犠牲になるのは、今年に入って今回の自爆攻撃で2件目となる。北西部の都市ペシャワル(Peshawar)の高級ホテルで6月に発生した自爆攻撃で、国連難民高等弁務官事務所(UN High Commissioner for RefugeesUNHCR)職員1人と国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)職員1人が死亡している。(c)AFP/Masroor Gilani