【10月5日 AFP】エルサレム(Jerusalem)の旧市街(Old City)にあるアルアクサ・モスク(Al-Aqsa Mosque)周辺で4日、イスラエル警察とパレスチナ人との間で衝突が発生した。同モスクはユダヤ教徒が「神殿の丘(Temple Mount)」、イスラム教徒が「岩のドーム(Al-Haram Al-Sharif)」と呼んでおり、両教徒にとって礼拝の地となっている場所で、1週間前にも同様の衝突が起こっている。

 警察や目撃者によると、イスラエル当局がアルアクサ・モスクへ通じる道路を封鎖。同モスクに通じるライオン門(Lion's Gate)の外で祈りをささげるために集まったパレスチナ人150~200人と警官とが口論になり、衝突に発展したという。人びとの投石に対し、治安部隊は音響弾や放水で応戦した。

 医療関係者によると衝突で7人が負傷したほか、警察当局は3人を拘束したと発表した。

 警察側は、モスクへの立ち入り禁止は、モスクのスピーカーから人びとに参集を呼びかける放送が流されたためとしている。警察当局の報道官はAFPに対し、「(モスクの)スピーカーから暴力を扇動する放送が流されたため」と説明した。

 目撃者によると、この放送は、イスラエル当局が現在行われているユダヤ教の祭り「仮庵祭(スコット、Sukkot)」の期間中に、同モスクへのユダヤ人入植者の立ち入りを許可するとのうわさが広まったことを受けて行われたものだという。(c)AFP/Joseph Krauss