【10月1日 AFP】前年8月のグルジア紛争の原因を調査する独立委員会は9月30日、紛争勃発の原因は独立を主張する南オセチア(South Ossetia)自治州にグルジアが攻撃を仕掛けたことだと結論付ける報告書をEUなどに提出した。

 約1150ページにのぼる報告書は、「2008年8月7日夜から8日にかけて、(南オセチアの州都)ツヒンバリ(Tskhinvali)とその周辺地域にグルジア軍が大規模な攻撃を仕掛けたことで、紛争が始まった」と指摘。南オセチア攻撃はロシア軍の戦車の侵略に対する措置だとするグルジアのミハイル・サーカシビリ(Mikhail Saakashvili)大統領の主張と矛盾する結論を導いた。

 一方、報告書はロシアが国際法に違反した点も指摘。グルジアが開戦に踏み切る前、ロシアが南オセチアおよびアブハジア(Abkhazia)自治共和国の住民にロシア国籍を与え、緊張を高めたとして、ロシア側の責任もあるとした。

 独立委員会は前年12月、欧州連合(EU)の呼びかけによりに発足した。委員は19人。(c)AFP/Lorne Cook