【9月24日 AFP】軍事クーデターで国外追放されたホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領が強行帰国したホンジュラスでは23日、セラヤ氏が首都テグシガルパ(Tegucigalpa)のブラジル大使館内にとどまる中、支持者らの抗議行動が拡大しており、警察によると警官隊との衝突で2人が死亡した。

 セラヤ氏は、大勢の支持者やジャーナリスト、大使館スタッフとともに、ブラジル大使館内にとどまっている。同大使館では、食料が底を突きかけているほか、電気や水道、電話などが一時的に遮断される事態となっている。
 
 テグシガルパでは23日、シンボルカラーの赤い服を着たセラヤ氏の支持者数千人が街頭にくり出し、6月28日のセラヤ氏追放以来最大規模の抗議活動を行った。

 こうしたなか、米州機構(Organization of American StatesOAS)のホセ・ミゲル・インスルサ(Jose Miguel Insulza)事務局長は23日、今週末に新たな調停団をホンジュラスに派遣するとともに、クーデター後に召還していた各国大使を再びホンジュラスに戻すと発表した。

 一方、国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は、ホンジュラスで11月に予定されている総選挙に向けた状況は好ましくないとして選挙支援の一時停止を発表した。(c)AFP/Sophie Nicholson