【9月21日 AFP】パキスタン軍当局は、前週行った急襲作戦で拘束したイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)幹部のSher Mohammad Qasab容疑者が20日、拘束された際の傷がもとで死亡したと発表した。

 パキスタンメディアに「タリバン断首部隊の長」と呼ばれていたQasab容疑者は、1000万ルピー(約1100万円)の報奨金が掛けられた15人のタリバン最高幹部の1人だった。軍当局によると、パキスタン当局が5月にタリバンに対する本格的な攻撃を開始した北西部地域の中心地チャールバーグ(Charbagh)の司令官だという。

 パキスタン軍当局は、16日に行った作戦でQasab容疑者が複数の銃弾を受けて負傷したと発表していた。この作戦では、同容疑者の息子3人が死亡し、もう1人が拘束されている。

 パキスタンの国語であるウルドゥー語では、Qasabは肉屋を意味しているが、これはQasab容疑者がタリバンに参加する前の職業だという。

 スワト(Swat)渓谷地区の軍報道官は16日、Qasab容疑者は自ら治安部隊の複数の隊員の首を切断し、同地区内の女子学校数十校に放火していたと語った。(c)AFP/Lehaz Ali