【8月20日 AFP】(写真追加)イラク内務省によると、19日に首都バグダッド(Baghdad)で発生した大規模な連続爆弾攻撃による死者は95人、負傷者は少なくとも563人にのぼった。ヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は、セキュリティー体制を見直さなければならないと発言している。

 この日、市内各所で、体の一部や血、車の残がいなどが路面に散乱する光景が見られた。

 トラックに積まれた爆弾が爆発した外務省前では、アドナン(Adnan)さん(20)が、血まみれの母親を抱きかかえながら「何が起きたのかわからない。すべてが一瞬で吹っ飛んだ」と話した。外務省の壁は一部が崩壊し、地面には大きなクレーターができた。樹木は焼け焦げ、道路には、ねじれて焼けただれた車の残がいの列が数百メートルにもわたって続いている。

 建物からわずか数百メートルのところに住むハミド(Hamid)さん(46)は、「家にいたら、突然天井が崩れ落ちてきた。政府は安全な日々が戻ってくると約束したはずなのに、安全なんてどこにあるんだい?」

 この数分前には、財務省の前でもトラックに積まれた爆弾が爆発している。壁面が大きく損傷するとともに、付近の橋の一部も崩落した。

 近くに住むオマール(Omar)さん(54)は、財務省付近の検問所に詰める兵士たちの怠慢を指摘する。「彼らは仕事中にいつも携帯電話で話しているんだ。ひどい渋滞の原因にもなっている」

 そして、悪夢の1日について話してくれた。「家に帰ったら、体や手や頭や足がそこいらじゅうに散らばっていた。血で覆われていた。家の窓は1枚残らず割れ、息子がけがをした」(c)AFP/Mehdi Lebouachera