【8月18日 AFP】(一部更新)大統領選挙を2日後に控えたアフガニスタンでは18日、旧支配勢力のイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)が選挙の妨害を公言するなか、自爆攻撃などで少なくとも21人が死亡したほか、大統領府施設にロケット弾1発が撃ち込まれるなどの事件が相次いだ。

 首都カブール(Kabul)市内にある米軍基地近くの交通量の多い通りでは、北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty OrganisationNATO)指揮下の国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)の車列を狙った自動車爆弾攻撃が発生し、ISAF兵士1人を含む10人が死亡、50人以上が負傷した。

 一方、大統領報道官は、カブールの大統領府の外壁にロケット弾が撃ち込まれたことを明らかにした。また、東部ジャララバード(Jalalabad)では、ロケット弾攻撃により、女性や子どもを中心に少なくとも10人が負傷した。

 自動車爆弾攻撃もロケット弾攻撃も、タリバンが犯行声明を出している。

 さらに、タリバンが拠点にしている同国南部に位置するウルズガン(Uruzgan)州では18日、アフガニスタン軍の検問所で自爆攻撃が発生し、兵士3人、民間人2人が死亡した。比較的安定している北部でも、地方選挙の立候補者1人と選挙関係者3人が死亡する攻撃が発生している。

 東部では米軍兵士2人が死亡する攻撃があり、アフガニスタン訪問中のジョン・マケイン(John McCain)米上院議員は、兵力を「大幅に増強する必要がある」と語った。

 同国史上2度目となる今回の大統領選で、有権者の投票行動を封じ込めを狙ったタリバンによる襲撃に対し、全土の投票所では警戒を強めている。(c)AFP