【8月10日 AFP】ジェームズ・ジョーンズ(James Jones)米大統領補佐官(国家安全保障担当)は9日、米NBC Newsのインタビューで、パキスタンのイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の指導者であるバイトゥッラー・メスード(Baitullah Mehsud)司令官が殺害されたことについて、タリバンの指揮系統に混乱をもたらした「重要な出来事」だと語った。

 ジョーンズ氏はメスード司令官が5日に米軍のミサイル攻撃によって死亡したとの情報について、「パキスタン政府は確認済みだ。メスード司令官の部族からは死亡していないとの情報も出ているが、非常に確実な証拠がある」とし、「確度は90%というところだ」と語った。

 同氏は今回の結果について、パキスタン軍と安全保障上の協力関係を進めてきた米国の取り組みが「正しい方向に進んでいる」ことや、パキスタンが「過激派との戦いで素晴らしい成果をあげている」ことを示すものであると強調した。

 一方、ジョーンズ氏は、パキスタンの別のタリバン司令官が敵対勢力によって射殺されたとの報道については、確認できないとした。パキスタン政府は、メスード司令官の副官であるハキムッラー・メスード(Hakimullah Mehsud)氏とパキスタン・タリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)の上級司令官であるワリ・ウッレマン(Wali-ur Rehman)氏との間で銃撃戦があったとの報道について、調査中だとしている。

 ジョーンズ氏によると、米国とパキスタンの間では、情報機関同士の情報共有が拡大しているほか、アフガニスタンでの両軍の協力関係も緊密化しているという。(c)AFP/Jim Mannion