【8月8日 AFP】イラク北部モスル(Mosul)と首都バグダッド(Baghdad)で7日、イスラム教シーア派信者を狙ったとみられる爆弾攻撃が相次いで発生した。モスルでは少なくとも37人が死亡、276人が負傷し、バグダッドでは10人が死亡した。

 バグダッドの北約370キロに位置するモスルは、イスラム教スンニ派住民が大多数を占める。警察当局によると、爆弾は少数派トルクメン人が利用するシーア派のモスクを狙ったものだという。

 金曜礼拝を終えた人たちがモスクを出たころ、自動車爆弾が爆発し、モスクと周辺の建物数棟を跡形もなく破壊した。警察当局によると、がれきの中で遺体の捜索が続けられている。

 シーア派住民が多数を占めるバグダッドのサドルシティ(Sadr City)では、路肩に仕掛けられた爆弾が爆発し、バス1台が巻き込まれ、シーア派の巡礼者3人が死亡、8人が負傷した。

 これとは別に、シーア派信者を乗せてバグダッド中心部Zayuneを走っていたミニバスが路肩に仕掛けられた爆弾で攻撃され、1人が死亡、5人が負傷した。

 第12代イマームの生誕を祝うシーア派の行事が行われるカルバラ(Karbala)に通じる道路は、巡礼者を乗せた自動車や徒歩で移動する巡礼者で混雑していた。

 さらに、スンニ、シーア両派の住民が混在するバグダッドのKhadraの市場でも巡回中の警官の近くで爆弾が爆発し、警官3人を含む6人が死亡、30人が負傷した。(c)AFP