【7月29日 AFP】英インディペンデント(Independent)紙が28日に掲載した世論調査によると、英国人の半数以上がアフガニスタンでの戦闘には勝利できず、英軍部隊の撤退を望んでいることが明らかになった。同国に派遣された英兵の死者数が増加していることが背景にあるようだ。

 調査は調査会社ComResが24日から26日まで1008人の英国人を対象に電話で行なった。58%が「タリバンへの攻撃に勝ち目はない」と回答し、勝ち目があると回答したのはわずか31%にとどまった。また52%が「英軍はアフガンから撤退すべき」と回答し、「駐留を継続すべき」と答えた43%を上回った。

 英政府はへルマンド(Helmand)を中心に、約9150人の兵士をアフガンに派遣している。2001年の派遣開始以来、191人の英兵が犠牲になった。今月だけでも英兵22人が死亡した。

 アフガニスタンでは8月20日に予定されている大統領選の投票を前に、治安確保のため約9万人の外国部隊がアフガン国軍に協力している。

 デービッド・ミリバンド(David Miliband)外相は27日、イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の反政府勢力を孤立させるため、アフガン政府と同組織穏健派との交渉を支持する方針を示唆したが、タリバン側は外国部隊がアフガニスタンから撤退しない限り交渉はあり得ないという姿勢を崩していない。(c)AFP