【7月6日 AFP】軍事クーデターで国外追放されたホンジュラスのホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領は5日、支持者ら数万人が待つ首都テグシガルパ(Tegucigalpa)の空港からの帰国を目指したが、軍の車両が滑走路を封鎖したため搭乗していた飛行機が着陸を阻まれ、帰国できなかった。

 エルサルバドルの当局者によると、帰国を阻まれたセラヤ氏の飛行機は隣国ニカラグアに着陸した。セラヤ氏はエルサルバドルの首都サンサルバドル(San Salvador)に向かう予定だという。

 テグシガルパのトンコンティン国際空港(Toncontin International Airport)では、少なくとも6台の軍車両が滑走路を封鎖して着陸を阻止し、セラヤ氏の乗る飛行機は空港上空を旋回するほかなかった。

 セラヤ氏は、機内でベネズエラのテレビ局テレスル(Telesur)の生中継インタビューに応じ、「できる限りのことをするつもりだ。パラシュートがあれば、今すぐにでも機外に飛び出したいほどだ」と語った。さらに、「明日から、各国、特に米国の責任にかかってくるだろう」と述べ、情勢打開を国際社会に訴えた。

 同空港では、空港内に進入しようとした抗議デモ参加者に対し、軍兵士が催涙弾や実弾を発砲。警察によると、2人が死亡、少なくとも2人が負傷した。(c)AFP/Sophie Nicholson