【5月26日 AFP】オーストリア・ウィーン(Vienna)のシーク教礼拝所が襲撃され、聖職者1人が死亡した事件に絡み、インド北西部パンジャブ(Punjab)州各地では25日、抗議行動が行われ、2人が死亡した。

 シーク教の聖職者ラマ・ナンド(Rama Nand)氏は24日、ウィーン礼拝所で信者200人に対し説教を行っていたところ、対立する宗派の信者の襲撃にあい、殺害された。

 パンジャブ州各地では、この事件に対する抗議行動が行われた。鎮圧しようとした警官隊が発砲し、2人が死亡した。2人はそれぞれ別の町のデモに参加していた。

 警察当局によると、外出禁止令が出されていたジャランダール(Jalandhar)では列車4両が燃やされた。同じく外出禁止令が出ていたPhagwaraとホシアルプル(Hoshiarpur)では、事態を収拾するために900人以上の部隊が配備された。

 シーク教の聖地アムリツァル(Amritsar)では、デモ隊がバス数十台に放火したり、窓を割るなどしたため、警官隊が催涙ガスを使用し、約12人が負傷した。

 抗議行動によって、パンジャブ州内の鉄道サービスは大幅に乱れた。

 自らもシーク教徒であるマンモハン・シン(Manmohan Singh)首相は、聖職者が攻撃されたことに「深く傷ついた」と述べる一方で、冷静な行動を取るよう呼びかけた。(c)AFP/Jagmohan Singh