【5月11日 AFP】ソマリアの首都モガディシオ(Mogadishu)で10日、午後の礼拝が行われていたモスクに迫撃砲が撃ち込まれ、少なくとも14人が死亡した。モガディシオでは7日以降、反政府イスラム武装勢力と暫定政府側との間で戦闘が激化しており、医療関係者などによるとこれまでに39人が死亡、200人近い負傷者が出ている。

 7日に発生したシェバブ(Shebab Islamists)やヒズブ・イスラミア(Hizb al-Islamiya、イスラム党)などの反政府武装勢力と、暫定政府軍および政府支持派の戦闘員との戦闘は、9日になって市内の重要拠点をめぐって戦闘が激化。双方とも重機関銃や迫撃砲、対空砲などで武装している。

 シェバブは反政府武装勢力がモガディシオ南部のスタジアムや国防省の建物、主要幹線道路などの重要拠点を支配下に置いたと発表、複数の目撃者もこの情報を確認しているが、政府側は否定した。

 ソマリアでは、シェイク・シャリフ・アハメド(Sheikh Sharif Ahmed)暫定大統領が1月に就任して以来、複数のイスラム系武装勢力が暫定政権に参加し、政府軍の一翼を担っている。

 一方で、暫定政権は首都モガディシオを完全に掌握できておらず、南部・中部地域の支配権もシェバブに奪われている。(c)AFP/Mustafa Haji Abdinur