【4月3日 AFP】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のユダヤ人入植地バトアイン(Bat Ayin)で2日昼過ぎ、少年2人が斧(おの)を持ったパレスチナ人の男に襲われ、13歳の少年が死亡、7歳の児童が負傷した。男は逃走。イスラエル軍が大規模な捜索を実施し、ラジオやテレビを通じて住民に外に出ないよう呼びかけるなど、町は騒然となった。

 バトアインは西岸南部ベツレヘム(Bethlehem)の南西にあり、ユダヤ人入植地の中でも急進派が多いことで知られる。負傷した児童の父親は、2002年にエルサレム(Jerusalem)のパレスチナ人女学校襲撃を企てた罪で、現在服役中。町の人口は1000人ほどで、普段はパレスチナ人を町中に入れることはないという。

 イスラム原理主義組織「イスラム聖戦(Islamic Jihad)」と「イマド・ムグニエ・グループ(Imad Mughnieh Group)」という組織が、AFPに対し電話で犯行を認め、西岸の各メディアに向けて声明を発したが、ガザ地区(Gaza Strip)のイスラム聖戦は関連を否定している。

 事件に対し、イスラエル右派新政権のベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、「断固とした政策」で応じると述べ、パレスチナ自治政府にも同様の対応を取るよう求めた。(c)AFP/Menahem Kahana