【3月15日 AFP】カタールの衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)は14日、国際テロ組織アルイカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の音声とされるテープを放送した。

 この中でビンラディン容疑者は、アラブ諸国の指導者の中にイスラエルや欧米諸国と「共謀して」イスラム教徒に敵対した者がいるとして非難し、パレスチナ解放のための聖戦を呼び掛けた。

 聖戦ではヨルダンからヨルダン川西岸地区に攻め込み、さらに周辺地域を攻撃すべきだと述べ、「敵を利する活動を行っている」人物のリストを作成していることも示唆した。

 前年12月から今年1月18日まで22日間続き、パレスチナ人1300以上が死亡したイスラエルによるガザ(Gaza)攻撃にも言及し、この攻撃を「ホロコースト」と呼んで非難した。

 ビンラディン容疑者のものとされるテープが公開されたのは、ガザ攻撃はジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前米大統領退任直前のタイミングを狙った虐殺だとしてイスラエルに報復するよう世界のイスラム教徒に呼び掛けた1月14日以来2か月ぶり。

 テープが本物かどうかは確認されていない。米国のあるテロ対策当局者は、アルカイダが繰り返し言ってきたことばかりで新しい情報は含まれていないとして放送されたテープを重視しない姿勢を示した。(c)AFP/Ola Galal