「アフガニスタン派遣は無価値だ」、英SAS元司令官が怒りのインタビュー
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【3月9日 AFP】アフガニスタンにおける軍事作戦は「無価値」だ――アフガニスタンに駐留する英陸軍特殊空挺(くうてい)部隊(SAS、Special Air Service)の元司令官が、7日付けの英紙で語った。英軍が参加する北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization、NATO)軍は、イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の武装勢力に対し地歩を保つことさえできないでいるという。
英SASのセバスチャン・モーリー(Sebastian Morley)元司令官(40)は、英デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙に対し、退任後初めてのインタビューに応じた。モーリー元司令官は2008年末、戦闘地域で装備が不十分な車両を使用させられていることに対して抗議し、軍を退任していた。
モーリー元司令官は、「われわれが実施している作戦は無価値だ。アフガニスタンのヘルマンド(Helmand)州で制圧しているのは非常に小さなエリアで、基地から500メートルも離れてしまえば影響力はまったくない」と語った。
「タリバンとの戦闘のために外出し、基地に帰還して紅茶を飲むような状況で、われわれは一帯をまったく制圧していない。われわれが一帯を制圧していると考えたり影響力があると考えるのは正気のさたではない。兵士の犠牲者は増える以外ない状況だ。これはベトナム戦争の始まりと同じだ」(モーリー元司令官)
英国は、米国に次いで多い8300人をアフガニスタンに派遣しており、2001年以降のアフガニスタンでの戦死者は149人に上る。モーリー元司令官は、2008年6月に女性を含む英軍兵士4人が死亡したことに対し怒りの意志を表明して軍を辞めた。(c)AFP
英SASのセバスチャン・モーリー(Sebastian Morley)元司令官(40)は、英デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙に対し、退任後初めてのインタビューに応じた。モーリー元司令官は2008年末、戦闘地域で装備が不十分な車両を使用させられていることに対して抗議し、軍を退任していた。
モーリー元司令官は、「われわれが実施している作戦は無価値だ。アフガニスタンのヘルマンド(Helmand)州で制圧しているのは非常に小さなエリアで、基地から500メートルも離れてしまえば影響力はまったくない」と語った。
「タリバンとの戦闘のために外出し、基地に帰還して紅茶を飲むような状況で、われわれは一帯をまったく制圧していない。われわれが一帯を制圧していると考えたり影響力があると考えるのは正気のさたではない。兵士の犠牲者は増える以外ない状況だ。これはベトナム戦争の始まりと同じだ」(モーリー元司令官)
英国は、米国に次いで多い8300人をアフガニスタンに派遣しており、2001年以降のアフガニスタンでの戦死者は149人に上る。モーリー元司令官は、2008年6月に女性を含む英軍兵士4人が死亡したことに対し怒りの意志を表明して軍を辞めた。(c)AFP