【1月16日 AFP】シリアに亡命中のイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)政治部門の最高指導者ハレド・メシャール(Khaled Meshaal)氏は16日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への攻撃を続けるイスラエルが提示した停戦案の受け入れを拒否した。

 カタールの首都ドーハ(Doha)で行われている停戦交渉で、メシャール氏は「イスラエル側の条件に基づいた停戦案は、断固として受け入れない」と述べ、「ガザの同志に対し、彼らの不動の抵抗によりイスラエルの『侵略』もじきに崩壊すると伝えた」と語った。

 一方、ハマス側の停戦条件として、メシャール氏は「侵攻の中止」「イスラエル軍のガザ地区完全撤退」「封鎖措置の恒久解除」「ラファ(Rafah)とエジプト境界の開放」を挙げ、さらに国境監視はエジプトとパレスチナの軍によってのみ行うとの条件を付け加えた。

 停戦交渉には、ヨルダン川西岸に拠点を置くパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ(Fatah)のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長が率いる自治政府からの代表は参加していない。

 またパレスチナを支援するアラブ諸国も、カタールとシリアはハマスを支持し、エジプトとサウジアラビアはアッバス議長を支持するなど一枚岩ではないのが現状だ。(c)AFP