【1月13日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の指導者、イスマイル・ハニヤ(Ismail Haniya)元パレスチナ自治政府首相は12日、異例のテレビ演説を行い、ハマスは同地区でのイスラエル軍との戦闘で、勝利に近づいていると語った。同地区での戦闘は17日目を迎え、現在までの死者数は900人を超えているほか、イスラエル軍が中心都市ガザ市(Gaza City)に迫っている。

 ハニヤ氏の演説は、イスラエルのエフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相が、ハマスがロケット弾攻撃を中止しないのであれば「厳しい姿勢」で臨むと警告を発した数時間後に行われた。

 オルメルト首相は、イスラエルへのロケット弾攻撃を中止させることが目的とされている今回の軍事作戦について、目標を達しつつあるとしているが、死傷者は出ていないものの、以前よりも多くのロケット弾がイスラエル領内に着弾している。

 一方、パレスチナの医療関係者は、ガザ地区内では少なくとも26人が新たに死亡し、戦闘による死者数は277人の子どもを含め計918人に上ったことを明らかにした。このほかに負傷者数は4100人だという。

 イスラエル側は、戦闘やロケット弾攻撃で、これまでに兵士10人と民間人3人が死亡しているという。(c)AFP/Adel Zaanoun