【1月9日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は9日、国連安全保障理事会(UN Security Council)が採択したイスラエルとの停戦を呼び掛ける決議の受入れを拒否した。レバノンの首都ベイルート(Beirut)でハマス幹部の1人がAFP記者に明らかにした。停戦決議が「パレスチナ人に最善の利益をもたらすものではないため」だとしている。

 国連安保理が8日夜採択した停戦決議は、イスラエルとハマスの双方に即時停戦を求める内容。2週間におよぶ戦闘では、これまでにパレスチナ人800人近くが犠牲になっている。

 ハマスのサミ・アブ・ズーリ(Sami Abu Zuhri)報道官も9日、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)のインタビューで、安保理決議に関わらず戦闘を続行する意志を示した。ハマスは状況の展開を見極めながら対応策を検討していくという。

 その一方で、ズーリ報道官はエジプトのムハンマド・ホスニ・ムバラク(Muhammad Hosni Mubarak)大統領とパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長との会談に合わせ、10日にカイロ(Cairo)にハマスの代表を送りエジプトの停戦案を協議する意向を明らかにした。(c)AFP