【12月30日 AFP】パキスタンは30日、カイバル峠(Khyber Pass)周辺の武装勢力らに対する大規模な掃討作戦を治安部隊が開始したことに伴い、アフガニスタンに駐留する北大西洋条約機構(NATO)軍と米軍に対する同峠経由の補給を遮断したと発表した。

 12月上旬にパキスタン北西部では、アフガニスタンの旧勢力タリバン(Taliban)による外国部隊の補給基地を狙った激しい攻撃が相次ぎ、NATO軍や米国主導の連合軍の車両数百台が破壊された。

 カイバル峠周辺を管轄する司令官は30日、治安部隊が同日夜明け前に、アフガニスタンとの国境に近い同峠周辺に戦車や戦闘用ヘリコプター、砲兵部隊などを派遣したとペシャワール(Peshawar)で報道陣に語った。カイバル峠の入り口であるジャムラッド(Jamrud)で作戦を開始したという。

 同司令官によると、作戦が終了するまで、ペシャワールからパキスタン側の国境の町トルカム(Torkham)を結ぶ主要道路は閉鎖された。このため、NATO軍への供給は一時絶たれた。(c)AFP/Saad Khan