イスラエル軍がガザに大規模空爆、報復でイスラエルにも死者
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【12月27日 AFP】(一部更新)イスラエル軍は27日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の拠点を標的に大規模な空爆を行い、ガザ地区の当局者によると、少なくとも195人が死亡、約300人が負傷した。負傷者のうち約120人は重傷だという。がれきから遺体を収容する活動が続いており、死傷者数は増えるとみられる。
ハマスは空爆の直後に報復としてロケット弾数十発をイスラエルに撃ち込んだ。この攻撃でイスラエル人男性1人が死亡、4人が負傷した。
イスラエル軍報道官は、軍のラジオ放送で、航空機約60機が参加した今回のガザ地区に対する大規模空爆は単なる序章にすぎないと述べた。
ハマス側の保健当局によると、ガザ市(Gaza City)だけで少なくとも70人が死亡したが、その大半はハマス治安部隊の本部にいたとみられている。
テレビは、ガザの空に立ち上る黒い煙や、ハマスの施設の周囲に倒れた多数の血まみれの遺体の映像を放送した。現時点で一般市民の犠牲者数は不明だが、複数の医療関係者は、犠牲者の大半はハマスのメンバーのようだと語っている。
イスラエル軍の空爆に先立ち、ガザ地区の武装勢力がイスラエルに対し、数日間にわたってロケット弾や迫撃砲で攻撃を行っており、イスラエル政府は激しい報復を行うと警告していた。
19日にイスラエルとハマスによる6か月の停戦が終了してから、ガザ地区の武装勢力はイスラエルに対し、ロケット弾や迫撃砲での攻撃を連日行っており、イスラエル政府は、これをやめさせるために大規模軍事作戦を実施して報復すると警告していた。
サウジアラビア訪問中のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長はAFPに対し、「ガザ地区への卑怯な進攻と虐殺」をやめさせるべく、多くの国に連絡を取っていると語った。
■各国の反応
ハマスとイスラエルの停戦を仲介したエジプトのホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領は空爆を強く非難し、負傷者をエジプト国内の病院に受け入れるよう命じたと発表した。
欧州連合(EU)と現在の議長国フランスは、イスラエルとハマス双方に即時停戦を求めた。英国とロシアも同様の声明を出した。
米国がイスラエルに民間人の負傷者を避けるよう求めた一方、アラブ連盟(Arab League)と多くの中東諸国はイスラエルを非難している。(c)AFP/Adel Zaanoun