グアンタナモ「米国憲法に泥を塗る施設」、米軍の元中佐が証言
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【12月3日 AFP】キューバのグアンタナモ(Guantanamo)米軍基地の収容者を裁く特別軍事法廷は、不完全かつ不道徳で、米国憲法に泥を塗るような施設だった――。英国放送協会(BBC)のインタビューに対し、元陸軍中佐が2日、証言した。
今回のインタビューは、今年退任したダレル・バンデベルド(Darrel Vandeveld)元陸軍中佐が受けた最初の取材となる。この中で元中佐は、収容者らの扱われ方が「恐ろしく、不適切で、非論理的、そして非道徳的だった。彼らが公正な裁判を受けられる保障はなかったと確信を持って言える」と語った。
バンデベルド氏は予備兵だったが、2001年9月11日の米同時多発テロ以降、軍法務官として召集され、イラク、ボスニア、アフガニスタンで軍務についた。
2007年には、グアンタナモ特別軍事法廷で「テロとの戦い」における容疑者を調べる特別軍事法廷の検察官となった。
当初、バンデベルド氏は熱意をもって職務に就き、疑問を抱くことすらなかったという。しかしいざ職務に就くと、検察当局の事務所は「無秩序状態」で、被告側の弁護人は、自白を要求された際の不当な扱いなど、被告を救うために必要な証拠すら入手できない状態だった。
自身の抱える疑念について家族や友人に相談することもできなかったバンデベルド氏は、平和活動家であるイエズス会のジョン・ディア(John Dear)神父に電子メールを送った。ディア神父は、辞職を勧めたという。
バンデベルド氏は、当時のことを「これまでの人生のなかで、もっとも苦悩に満ちた時期だった」と振り返る。
「戦った多くの兵士の名誉が、グアンタナモによって汚されてしまった。彼らは称賛されてしかるべきだ。だから、わたしはグアンタナモの真実を伝えたい。数人の人間によって、米軍と米国憲法に泥を塗られるようなことは許されるわけがない。わたしは、非常に怒りを感じている」
米国防省報道官はBBCの取材に対し、「ダレル・バンデベルドの主張に異議を唱える。われわれの特別軍事法廷は、さまざまな容疑で訴追されている違法な適性戦闘員すべてに十分かつ公正な裁判を受ける権利を与えている」と、全面的に否定している。(c)AFP
今回のインタビューは、今年退任したダレル・バンデベルド(Darrel Vandeveld)元陸軍中佐が受けた最初の取材となる。この中で元中佐は、収容者らの扱われ方が「恐ろしく、不適切で、非論理的、そして非道徳的だった。彼らが公正な裁判を受けられる保障はなかったと確信を持って言える」と語った。
バンデベルド氏は予備兵だったが、2001年9月11日の米同時多発テロ以降、軍法務官として召集され、イラク、ボスニア、アフガニスタンで軍務についた。
2007年には、グアンタナモ特別軍事法廷で「テロとの戦い」における容疑者を調べる特別軍事法廷の検察官となった。
当初、バンデベルド氏は熱意をもって職務に就き、疑問を抱くことすらなかったという。しかしいざ職務に就くと、検察当局の事務所は「無秩序状態」で、被告側の弁護人は、自白を要求された際の不当な扱いなど、被告を救うために必要な証拠すら入手できない状態だった。
自身の抱える疑念について家族や友人に相談することもできなかったバンデベルド氏は、平和活動家であるイエズス会のジョン・ディア(John Dear)神父に電子メールを送った。ディア神父は、辞職を勧めたという。
バンデベルド氏は、当時のことを「これまでの人生のなかで、もっとも苦悩に満ちた時期だった」と振り返る。
「戦った多くの兵士の名誉が、グアンタナモによって汚されてしまった。彼らは称賛されてしかるべきだ。だから、わたしはグアンタナモの真実を伝えたい。数人の人間によって、米軍と米国憲法に泥を塗られるようなことは許されるわけがない。わたしは、非常に怒りを感じている」
米国防省報道官はBBCの取材に対し、「ダレル・バンデベルドの主張に異議を唱える。われわれの特別軍事法廷は、さまざまな容疑で訴追されている違法な適性戦闘員すべてに十分かつ公正な裁判を受ける権利を与えている」と、全面的に否定している。(c)AFP