【12月1日 AFP】インド・ムンバイ(Mumbai)で起きた同時襲撃事件に巻き込まれ、九死に一生を得た英国人俳優が、直後に容疑者として逮捕され、13時間拘束された。英各メディアが報じた。

 逮捕された俳優は、英国のドキュメンタリー番組『7/7』で自爆犯を演じたJoey Jeetunさん(31)。Jeetunさんは襲撃の瞬間、武装集団が攻撃した標的の1つ、カフェ・レオポルド(Cafe Leopold)にいた。

 Jeetunさんがタイムズ(Times)紙に語ったところによれば、Jeetunさんは周囲の人の血を被っていたため、犯人に死んでいると思われ、死を免れた。5分間続いた銃撃のあと、目を開けると、周りには頭部を撃たれ命を落とした人々の遺体があったという。

 この瞬間についてJeetunさんはCNNに対し、「怖くて、混乱して、錯乱状態だった。そうした役を演じることはできるが、あれは演技じゃない。あの事件は本物だった」と語っている。

 この襲撃の直後、Jeetunさんは容疑者の1人として逮捕された。デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙によれば、Jeetunさんは英国からの旅行者だと主張しても信じてもらえず、アラブ系の男性たちとともに13時間拘束されたという。

 Jeetunさんのホームページに掲載されている情報によると、母親がモーリシャス出身で、Jeetunさん自身はロンドン(London)で生まれ育っている。

 英メディアによると、インドテレビ局NDTVが武装集団の中にはパキスタン系英国人がいたと報じたが、その報道は後に撤回されている。(c)AFP