【11月30日 AFP】イラク政府は29日、首都バグダッド(Baghdad)北、ディヤラ(Diyala)州の村Abu Toamaで、今年初めに国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)よって殺害されたとみられる遺体33体が地中に埋められているのを発見したと発表した。

 警察関係者は、発見された遺体が死後1年ほど経っていたことから、2007年の暮れから今年初めにかけてアルカイダが同地の支配を強めた時期に殺害された犠牲者のものだと見ている。

 住民らによると、アルカイダは今年始め住民らに村の立ち退きを命じた後、村を「裁判所」として利用していたという。アルカイダは、イスラム法を過激に解釈した裁判をここで行い、死刑を実施していた可能性が高い。

 間もなく米・イラク合同軍がアルカイダを掃討し、住民は村に戻ったが、遺体が埋められていた場所では異臭が立ち込め、野犬が多かったことから比較的浅い地中に遺体が埋められていることに気付いたという。(c)AFP