頻発する海賊被害、海運会社から武力解決求める声も
このニュースをシェア
【11月21日 AFP】アフリカ・ソマリア(Somalia)沖などで海賊事件が多発していることについて、原油輸送最大手フロントライン(Frontline)の最高経営責任者(CEO)は21日、軍事的な警備強化が唯一の解決方法だとの見方を示した。
原油タンカー80隻を保有し、その多くが毎週のようにソマリア沖を航行しているノルウェー、フロントラインのCEO、マルティン・イェンセン(Martin Jensen)氏は、同社のシンガポール支社で記者会見を行い、国際社会が軍艦を派遣するなどの迅速な手段をとらない場合は、同社タンカーをソマリア沖やアデン湾(Gulf of Aden)に迂回させることを検討すると語った。ただし、このためには荷主の了解を得る必要があるという。
また、最近、同社タンカー「フロント・ボイジャー(Front Voyager)」に海賊船が接近した事例があったことも明かした。この際は、海軍の護衛があったため、かろうじて襲撃を免れたという。
イェンセン氏は、海賊問題において最優先されるべき事項は、乗組員と船舶の安全だと述べた。そのうえで、同氏は、海賊対策は船会社が単独で対処できるものではなく、危険地域を迂回しても問題の解決にはならないと強調し、軍事力による解決が望ましいとの考えを示した。
フロントラインの他、ノルウェーやデンマークの海運大手も、海賊対策としてアフリカ大陸南端の喜望峰(Cape of Good Hope)やマダガスカルなどの迂回路を航行することを検討している。
しかし、こうした経路をとった場合、航海期間が長期化しコストもかかるため、可能であれば軍艦による護衛のもとで、これまでどおりアデン湾を航行したいとの声も高い。
大型タンカーは通常の船舶に比べ航行速度が遅く、甲板も低いため、海賊の恰好の襲撃対象となっている。(c)AFP
原油タンカー80隻を保有し、その多くが毎週のようにソマリア沖を航行しているノルウェー、フロントラインのCEO、マルティン・イェンセン(Martin Jensen)氏は、同社のシンガポール支社で記者会見を行い、国際社会が軍艦を派遣するなどの迅速な手段をとらない場合は、同社タンカーをソマリア沖やアデン湾(Gulf of Aden)に迂回させることを検討すると語った。ただし、このためには荷主の了解を得る必要があるという。
また、最近、同社タンカー「フロント・ボイジャー(Front Voyager)」に海賊船が接近した事例があったことも明かした。この際は、海軍の護衛があったため、かろうじて襲撃を免れたという。
イェンセン氏は、海賊問題において最優先されるべき事項は、乗組員と船舶の安全だと述べた。そのうえで、同氏は、海賊対策は船会社が単独で対処できるものではなく、危険地域を迂回しても問題の解決にはならないと強調し、軍事力による解決が望ましいとの考えを示した。
フロントラインの他、ノルウェーやデンマークの海運大手も、海賊対策としてアフリカ大陸南端の喜望峰(Cape of Good Hope)やマダガスカルなどの迂回路を航行することを検討している。
しかし、こうした経路をとった場合、航海期間が長期化しコストもかかるため、可能であれば軍艦による護衛のもとで、これまでどおりアデン湾を航行したいとの声も高い。
大型タンカーは通常の船舶に比べ航行速度が遅く、甲板も低いため、海賊の恰好の襲撃対象となっている。(c)AFP