【11月20日 AFP】ソマリア沿岸の海上で頻発している海賊被害をめぐり、米国防総省は19日、軍事的アプローチは問題の解決にはならないとして、海運業者に自衛策の強化を求めた。

 国防総省のジェフ・モレル(Geoff Morrell)報道官は、「世界中の海軍の艦艇をすべてソマリア沖に集めても問題は解決しない」と述べ、国際社会による統治・経済発展を含めた陸海両面からの総体的なアプローチが必要だとの見方を示した。

 また、海賊の取り締まり活動の根拠となっている国連安全保障理事会(UN Security Council)決議を延長するよう訴えた。

 一方でモレル報道官は、「海運業者にも、被害を未然に防ぐために自船を守る義務がある」と主張。海運業者に対し、海岸から離れたより安全な航路を取る、技術装置や武装した護衛を雇うなどの自衛措置に投資するよう求めた。(c)AFP