【10月30日 AFP】コンゴ民主共和国(旧ザイール)東部で29日、反政府勢力が北キブ(Nord-Kivu)州の州都ゴマ(Goma)に迫るなか、政府軍や地元住民など数万人が避難を始め混乱が生じている。

 Julien Palukuゴマ市長はAFPに対し「人々は先を争い、市内はパニックだ」と語った。また、北部での戦闘で約2万人の避難民が流入しており、地元住民の間に不安が広がっているという。

 反政府勢力、人民防衛国民会議(National Congress for the Defence of the PeopleCNDP)は29日午後、一方的停戦を宣言した。だが、政府軍の抵抗は崩壊しており、反政府勢力がゴマを完全掌握するための唯一の障害は、国連コンゴ監視団(MONUC)のみとなっている。MONUCは先に、反政府勢力の進攻を阻止するため武装ヘリコプターを出動させた。

 ゴマのAFP記者は、政府軍は避難し、戦車を南キブ(Sud-Kivu)州ブカブ(Bukavu)に向かう道路に移動させていると述べた。

 CNDPは、ゴマ市に接近するにつれ「住民を混乱させないため」停戦を宣言したと述べた。CNDPの指導者ローラン・ヌクンダ(Laurent Nkunda)将軍の署名入りの声明で、「ゴマ市民ならびにゴマ周辺の避難民キャンプにいる人々を混乱させない」意図があると述べている。(c)AFP/Albert Kambale