【10月28日 AFP】米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)オンライン版は28日、米政府がアフガニスタン戦略を大幅に見直し、アフガニスタン政府と同国の旧勢力タリバン(Taliban)の一部との協議に、参加を検討していると報じた。

 同紙によると情報源はある政府高官で、「米政府高官と軍幹部は、アフガニスタンおよび隣国パキスタンにおける作戦の、あり地獄的な事態を好転させるためには、タリバンの最高指導者たちを除いた下位の幹部らとの接触が有効だ」と考えている。
 
 新方針は米国のアフガニスタン戦略を評価したホワイトハウス(White House)への極秘報告書の中の、提言の草案部分で触れられているという。協議はアフガニスタン政府の主導で行うが、「米国の積極的な参加を伴う」と記されている。最終的な提言は11月に入り、米大統領選後ににまとめられる見通し。

 10月初旬にはアフガニスタン高官が、タリバンの旧政権高官らとサウジアラビアで会見した。

 アフガニスタンでは、同国の治安部隊を支援する各国の部隊計数万人が駐留しているが、タリバンによる反政府活動は存在を増す一方となっている。一方で各方面には、軍事行動のみでは衝突や襲撃はなくならないという見解の一致もある。(c)AFP