【10月27日 AFP】パキスタン北西部・南ワジリスタン(South Waziristan)で26日夜、アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)の軍事訓練キャンプに米軍の無人偵察機によるとみられるミサイル攻撃があり、少なくとも16人が死亡した。地元当局者は27日、死者の中に、アフガニスタンへの越境攻撃を指揮していたとされるタリバン幹部が含まれていることを明らかにした。

 地元当局者によると、少なくとも2発のミサイルが訓練キャンプに着弾し、タリバンのハジ・オマル・カーン(Haji Omar Khan)幹部を含む16人が死亡した。死者は20人との情報もある。多くはタリバンの戦闘員だという。

 地元住民によると、殺害された幹部はタリバンのジャラルディン・ハッカニ(Jalaluddin Haqqani)司令官率いるグループに所属し、アフガニスタンへの越境攻撃を活発に行っていたという。

 ハッカニ司令官は、1978-89年のアフガニスタン紛争で旧ソ連軍と戦った有力司令官で、96-01年のタリバン政権時には最高指導者ムハマド・オマル(Mohammad Omar)師の側近を務めた。

 米軍は最近、パキスタン領内へのミサイル攻撃を繰り返しており、大半はハッカニ司令官を狙ったものだとされる。23日にも同司令官が運営するマドラサ(イスラム神学校)に対して、米軍によるとみられるミサイル攻撃があったばかり。(c)AFP