【9月3日 AFP】英軍兵士ら4000人を動員してアフガニスタン最大のカジャキ(Kajaki)水力発電所に重さ200トンの巨大な電気タービンが搬入された。北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)の報道官が2日、AFPに語った。

  ISAFのリチャード・ブランチェット(Richard Blanchette)報道官は武装勢力の攻撃を受けたことを明らかにしたが、負傷者については言及しなかった。ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相は声明で「困難かつ危険性の高い地域でタービンを護りながら運ぶことは大きな任務だった」と述べた。

 英国防省によると、タービン搬入のために専用の道路が作られた。パキスタン国境から180キロの輸送に英兵2000人のほか、アフガニスタン国軍、米国、デンマーク、カナダ、オーストラリア軍兵士が参加した。

 カジャキ水力発電所は30年以上前に建設された。既存のタービン2基のうち1基を修理し、3基目を新たに設置して同国南部の大部分の需要を十分に満たす電力を発電する計画だ。

 英国防省によると、米国際開発局(United States Agency for International Development)が支援したこの計画が全面的に稼働すればアフガニスタン南部に住む約150万人に電気とかんがい設備を提供する。現在のダムの発電容量は16.5メガワットだが、約18.5メガワットが増強される。また、同発電所で生産された電気をヘルマンド(Helmand)州の各都市に供給するための送電網の整備が近く始まるという。(c)AFP