【8月11日 AFP】グルジア・南オセチア(South Ossetia)自治州情勢をめぐるロシアとグルジアとの軍事衝突で、グルジア政府は11日、自治州との境界に近い中部ゴリ(Gori )がロシア軍の「大規模な」攻撃を受けていると述べた。内務省報道官によると、10日夜からロシア軍機による空爆とミサイル攻撃を受けており、またロシア軍の戦車部隊が攻撃を準備しているという。

 また、首都トビリシ(Tbilisi)近郊で早朝に特殊部隊の基地と航空管制施設が空爆されたと述べた。

 ロシア国防省は、AFPの取材に対し、否定も肯定もできないと回答。ロシア空軍の広報官もコメントを避けた。

 グルジアの首都トビリシ(Tblisi)から北西65キロに位置するゴリは、分離独立派の武装組織が拠点を置く南オセチア自治州の南部境界に近く、グルジア東西を結ぶ戦略上の重要都市。周辺ではこの数日、ロシアとグルジアの戦闘が激化している。

 グルジアは10日、一方的停戦を発表し、ロシアに即時対話を求めたが、ロシア外務省はグルジア軍はまだ戦闘を続けているとしている。

 一方、赤十字国際委員会(International Committee of the Red CrossICRC)は10日、AFPに対し、避難民の数を3万人とするロシア側の統計は信頼できると指摘。グルジア側へ避難した住民も1万人以上に上るとして、合計で約4万人が避難を余儀なくされているとの見方を示した。(c)AFP