【8月7日 AFP】コロンビア政府は6日、イングリッド・ベタンクール(Ingrid Betancourt)氏らの救出作戦で、赤十字国際委員会(International Committee of the Red CrossICRC)の標章が誤用されたとの非難を受け、ICRCの標章を二度と「軽視」しないと明言した。

 問題の発端となったのは、コロンビアのRCNテレビが5日午後に放映した映像で、その中で前月2日に行われた左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(Revolutionary Armed Forces of ColombiaFARC)の人質となっていた15人の救出作戦の開始前に、1人のコロンビア兵士がICRCの標章を付ける姿が映し出された。コロンビア政府はこれまで、標章を使用したのは意図的でなく、作戦実行中の「緊張のため」と説明していた。

 これに対し、ICRCは6日、ベタンクール氏らの救出作戦に参加した兵士は、ICRCの標章を明らかに「意図的に誤用」したと非難。

 これを受け、コロンビア政府は同日、ICRCの標章を二度と「軽視」しないと明言した。

 コロンビアのフアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)国防相は「わが国や軍で、標章を軽視したり不適切な使用をする者は今後いないだろう。国際組織の標章を尊重することがどれだけ大事なことかを知らない者が多かったが、現在は認識している」と述べた。(c)AFP