【7月27日 AFP】(写真追加)インド西部アーメダバードで(Ahmedabad)で26日、16件の爆発が連続して発生し、45人が死亡、162人以上が負傷した事件を受け、指導者らは27日、市民に対し平静を保つよう呼び掛けた。

 アーメダバードは、ヒンズー教徒とイスラム教徒間の緊張から一触即発状態にある都市で、2002年には両教徒による大規模な衝突も発生している。今回の爆発は人出の多い市場やバス、さらに手当を受けるために被害者が搬送された病院までが標的とされた。

 インドの複数のテレビ局によると「インディアン・ムジャヒディーン(Indian Mujahedeen)」と名乗るほとんど知られていないイスラム教系組織が27日、犯行声明を出したという。

 爆発物処理班は27日、アーメダバードで少なくとも3個の不発爆弾を発見し、処理した。報道によると、衝突などが起こりそうな市内の地域では、兵士が旗を掲げて行進するなど、威圧的な警戒を行っている。警察や民兵組織も大量に動員され、27日の市内は比較的平穏だった。

 また、犯行声明の電子メールの発信地とみられる商都ムンバイ(Munbai)郊外の住宅などで、警察の家宅捜査が進んでいる。

 医師らによると、爆弾には殺傷力の増大を意図して、ナットやボルト、ボールベアリングなどが仕込まれていたとみられ、犠牲者の多くは、爆発で焼けたこうした物体を体に振りかけられたように負傷しているという。

 犯行は病院にまで及び、アーメダバードの市民病院を含む2件が攻撃された。攻撃後、病院スタッフらが対応に忙殺される中、やはり爆発物内から飛び出したペレットで傷ついた患者らが病院の床中で苦悶の叫び声をあげていた

 インドの大都市は近年、綿密に計画されたと思われる爆発事件に相次いで見舞われており、25日にも南部バンガロール(Bangalore)で連続爆弾攻撃があったばかり。政府はこうした事件の犯行について通常、隣国パキスタンかあるいは同国の支援を受ける武装組織によるものだと非難している。(c)AFP/Parul Gupta