タイ・カンボジア、「対話による解決」に温度差
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【7月20日 AFP】タイとカンボジアの軍部隊が国境付近で対峙していることについて20日、タイ政府が交渉による解決に期待を示したのに対し、カンボジア軍司令官は交渉には期待が持てないと述べた。両軍の司令官らは21日に交渉を行う。
現在、11世紀のヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア寺院(Preah Vihear Temple)」に続く坂道にある小さな仏塔の周辺に、約500人のタイ軍部隊と1000人を優に超えるカンボジア軍部隊が配備されている。プレアビヒア寺院は今月7日にユネスコ(UNESCO)世界遺産に登録されたばかり。
タイのサマック・スントラウェート(Samak Sundaravej)首相は、毎週定例のテレビ演説で、この問題の解決には長い時間がかかるだろうと述べた。一方、カンボジア軍司令官は、現在継続中の交渉は無益だと一蹴(いっしゅう)した。
カンボジア政府のキュー・カナリット(Khieu Kanharith)情報相は、この対立に注意を喚起するため国連(UN)に書簡を送ったと発表した。
タイとカンボジアはともに国内にも火種を抱えている。
カンボジアは7月27日に総選挙を控えている。総選挙ではフン・セン(Hun Sen)首相が長期政権を維持すると見られているが、同首相は遺跡の世界遺産登録を祝い大規模な式典を実施していた。
一方、タイでは、今年2月に発足したサマック内閣に批判的な勢力が、寺院をめぐる問題をナショナリスト的な感情をあおる格好の材料にしている。(c)AFP/Suy Se
現在、11世紀のヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア寺院(Preah Vihear Temple)」に続く坂道にある小さな仏塔の周辺に、約500人のタイ軍部隊と1000人を優に超えるカンボジア軍部隊が配備されている。プレアビヒア寺院は今月7日にユネスコ(UNESCO)世界遺産に登録されたばかり。
タイのサマック・スントラウェート(Samak Sundaravej)首相は、毎週定例のテレビ演説で、この問題の解決には長い時間がかかるだろうと述べた。一方、カンボジア軍司令官は、現在継続中の交渉は無益だと一蹴(いっしゅう)した。
カンボジア政府のキュー・カナリット(Khieu Kanharith)情報相は、この対立に注意を喚起するため国連(UN)に書簡を送ったと発表した。
タイとカンボジアはともに国内にも火種を抱えている。
カンボジアは7月27日に総選挙を控えている。総選挙ではフン・セン(Hun Sen)首相が長期政権を維持すると見られているが、同首相は遺跡の世界遺産登録を祝い大規模な式典を実施していた。
一方、タイでは、今年2月に発足したサマック内閣に批判的な勢力が、寺院をめぐる問題をナショナリスト的な感情をあおる格好の材料にしている。(c)AFP/Suy Se