【7月11日 AFP】(一部訂正)国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長とパキスタンのマフムード・クレシ(Mehmood Qureshi)外相は10日、ベナジル・ブット(Benazir Bhutto) 元首相暗殺事件の独立調査委員会を設置することで暫定合意した。国連が声明文を発表し、明らかにした。

 国連発表によると、双方は委員会の性格と構成などについて協議し、運営資金のあり方、関連情報と基礎資料への自由接触など、委員会の「客観性、公平性、独立性」を保つ上で必要な基本条件で意見の一致をみた。

 ペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領の支持与党が大敗した総選挙後の3月末に発足した新政府は前月、ブット元首相暗殺事件の容疑者、首謀者・組織や資金提供者を特定すべく、国連主導による調査委員会の設置を求めていた。

 ブット元首相は前年12月27日、パキスタン北部ラワルピンディ(Rawalpindi)で開かれていた野党・パキスタン人民党(Pakistan People's PartyPPP)の選挙集会での演説を終えたあと、銃撃および自爆テロで死亡した。

 当時のパキスタン政府は、ブット氏暗殺の黒幕は、南ワジリスタン(South Waziristan)地区を拠点とする武装勢力の指導者バイトゥッラー・メスード(Baitullah Mehsud)司令官だとしていたが、メスード司令官は関与を否定している。(c)AFP